隅田です。
前回に引き続き第8回、ビットゼミでは魅力的な方々から刺激的な話をたくさん聞くことができます。
今回は、Power Platformの人材サービスを展開されている、パソナテックの松尾さんに、表題の件でお話を伺いました。
松尾さんは、陸上自衛隊から始まり、広告代理店やコールセンター等、多種多様な職を経て、現職に就き、採用、営業、育成など幅広い仕事に関わり、のDX戦略本部に配属されています。
業務において経験豊富な彼が Power Platform 人材に求められるスキルとキャリア・ビジョンについてどうお考えなのか、その私見も織り交ぜた上で事業方針を話していただきました。
求められるスキル
Power Platform 人材に求められるスキルとして、松尾さんが強調されていたのは「開発技術」以上に「コミュニケーション能力」や「トライ・アンド・エラー」でした。
確かに、技術というのは調べながらでも何とかなる部分ではある一方で、要件定義を始めとする設計、つまりコミュニケーションができなければ食い違いが生じます。
これに関しては Power Platform 開発のみに限らず、ものづくり全般において言えることかもしれません。誤解されがちですが、アプリ開発は、かなり社会人としてのスキルや経験を問われる仕事だと思います。
キャリア・ビジョン
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、DX推進を担う人材を上記6つの職種として定義しています。DXの実現を主導する存在、DXの企画や立案などを担当する存在など、マルチな人材が求められています。
松尾さんのお勤め先では、そうした人材派遣を前提とした開発人材の育成に力を入れています。基本的なITパスポートレベルの基礎リテラシーに加え、データサイエンス、アジャイル開発、IoTソリューション、セキュリティといった4つの領域の基礎を習得し、さらにDX推進に欠かせないリーダーシップやデザイン的思考のような能力開発を行っています。
実務に対応できる素養を持ったエンジニアの卵を先行採用し、必要となる技術と知識を補った後、実際のプロジェクトへと参画できるようなシステムが組まれています。
エンジニアはスキルアップ次第で、より上位案件を担うことができたり、企業との雇用関係を締結したりすることもあるそうで、その点、Power Platform 人材は需要が高まりつつあります。
松尾さんは、将来的にはエンジニア集団をプラットフォーム化して、その運営事業を行いたいと考えているようです。市民開発者養成科で学習中の103期生も、活躍の場が目の前にあると考えれば継続学習のモチベーションへと繋げられそうですね。
中々学習のハードルが高いのですが、裏を返せば、Power Platformを学習していれば、比較的、仕事(副業)を得られやすい世の中になりつつあるように感じました。