バタバタしてるうちに投稿が遅れましたが、4月19日(水)より105期生も開講しております。
教室の雰囲気は、学習環境にも人間関係にも慣れてきたってところでしょうか。
11か月という長期訓練で、オフィスアプリ→RPAやVBA→PowerPlatformと、Microsoft365をベースに機能や操作を学んでいくコースです。
まずはWordから学んでおりますが、その科目の最終日12日(金)に、少し変わったワークを実施しましたので記事にしました。
1.ワークの背景・経緯
DXの実現には、身につけたテクノロジーを業務に適用できるかどうかが重要で、インプットした知識技能をアウトプットするには【想起する力】がその源泉になると考えています。
機能や操作の学習プロセスは、【授業】を通じて【理解】し、【演習】を通じて【記憶】するというインプットに始まります。訓練でもここに時間を割くことになります。
ただ、演習問題はその機能ありきで用意されたもので、現実はそうもいきません・・・
実務の現場で「どの機能を使うか?」を【想起】することができ、機能の組み合わせや設定の順序を「どう設計するか?」を【組立】てられないとアウトプットには繋がりません。
どうすればその力がつくのだろう・・・?
この機能を知っていたら、あの業務はもっと楽にできたのにな~!
この機能を使えば、こんなことが叶えられるかも!
学習過程で抱くこうした発見や着想こそがDXに繋がっていくものと思います。ならばそれを表出して共有しよう!というのが今回のワークの発端でした。
2.ワークの目的・内容
Wordは文書作成ソフトですから、学習科目の中で最もDXとの親和性は低いソフトウェアですが、そこに敢えて挑戦してみんとするワークです。
■ WordでDXに貢献できるか?!
- 目的:機能の業務適用力(想起する力)の向上とDXのための学習姿勢の理解
- 発案:前職業務にこの機能を使っていた(ら)/次の職場でこう使おう!
- 作成:2の内容を包括した文書ファイル・テンプレート・作業環境の作成
- 共有:3のコンテンツをTeamsで画面共有してクラス全体にデモ
- 学習:4で共有されたアイデアに着想を得たアイデアを多く獲得
でもって、DXに必要なスキル/マインド/学習への取り組み姿勢にヒントを得よう!
機能を学習したときに、個々人が想起した前職での業務適用や今後の活用イメージを、クラス全体の集合知にしたいという試みでした。
3.ワークの実施・成果
実質的な時間としては、準備から発表までわずか1日という短時間ながら、アイデア出しから話し合いまで、どのグループも良く深めておられました。
最後にクラス全体で学習成果をまとめましたが、総じて以下のようなものでした。
■ Tipsとしての学習成果
全体的に「差し込み印刷、変更履歴、文書パーツ、コントロール、フィールド」の設定を扱うものが多くありました。特に印象に残ったとの声で目立ったのが・・・
- セキュリティの問題を踏まえたオンライン/オフライン翻訳
- ファイル管理上で役立つOfficeユーザー名の設定
- 計算フィールドなど文書フィールドの設定と参照
- 印鑑の文書パーツ化とアドインの利用
- 画像入り文書の共同作業や協同編集における課題や限界
Wordでもこれだけのアイデアを共有できるなら、これから高度なテクノロジーを学んでいくことで色々な実務の場面に着想を得ることが出来そうですね!
■ DXを推進するための学習成果
3つの視座(スキル、マインド、身につけるための取り組み)からのまとめでしたが、何れも以下の7項目に集約することができるものでした。
- 考える:機能の存在理由や利用目的、効果を熟知するよう学習する
- 気づく:常に改善や創造の視点を持って業務や学習に取り組む
- 始める:トライ&エラーで、まずはチャレンジしてみる
- 諦める:どこまで可能(効果的)でどこから不可能(非効率)か見極める
- 調べる:訓練内容や教材の範囲外の機能も積極的に探求する
- 与える:各自で獲得した知識や知恵は相互に共有・相乗する
- 容れる:他人から吸収する/柔軟性や共感力を持って取り入れる
これらの姿勢は、訓練中の学習においても、就職後の業務においても、強化継続して持ち続けたいものですね!個人も組織も成長するマインドセットだと思います。
取り組みはスモールスタート(小から大へ)で。
「自分が楽になるには?」から「みんなが楽になるよね?」へ!
ワークは段階ごとに細切れにして誘導する必要がなく、最初に目的と過程だけ共有して、あとはグループ単位で自律的に推進していただきました。
シミュレーションって自らをノせないと成果が出ませんものね。
皆さんの【察する力】のおかげで確信が持てました!
今後、各科目の最後は必ずワーク「〇〇でDXに貢献できるか!?」を実施いたします。訓練後半は特に、企業現場を想定したDXのシミュレーションが多くなるので楽しみですね!
引き続き、「自分」と「世界」に「沢山」の「発見」をご一緒しましょう!