この度、電気機器の設計や製作事業等を展開されている企業様にて2日間のRPA講習を実施いたしました。業務知識を有する人が業務を自動化するロボットを作成するRPAを活用し、業務の効率化とDXを推進しておられます。
取り扱うツールはWindows10付属のPower Automate for Desktop(以下、PAD)です。無償で使えるRPAツールです。
講習内容
実際に触ってみないと分からないのがRPAツールです。ご依頼の企業様と事前に打ち合わせを行い、まずは2日間で上のカリキュラムに沿ってRPAの概要を学習することになりました。
この度ご指導させていただいたのは事務部に所属する6名の事務員さん達で、プログラミング経験者はいないことを事前にお伺いしていましたが、業務を通したパソコンスキルを有していましたので、スムーズに講義を行うことができました。
ひと通りPADの使用感や動きを確認した段階で「自分が自動化したい業務」をテーマに、各自で課題に取り組んでもらいました。
このソフトを起動させることってできますか?
できますよ~。
この「アプリケーションの実行」を…。
おおおお~~~!
この入力画面に文字を入れたいのですが…。
この “Edit” のUI要素を抽出して、ここに先ほどの “zipcode” という変数を書いてあげると…。
できました!!!!
狙い通りに業務フローが動作した時は感動です。教室内に響き渡る「できた~~~!!!」や「おおおお~~~!!!」という歓喜の声は、後ろで見守っている私も嬉しい気持ちになります。
改めて、自動化したい業務が先にあって学習が進むことを実感しました。特に、この記事にたどり着いた方は「何か業務を効率化したい」と考えているはずなので、業務改善の才能を有している人であると思います。
2日間という短い時間ではありましたが、皆さん意欲的に学ばれていました。机間巡視をしていると、周囲の仲間に相談したり積極的に講師に質問したり、試行錯誤する姿が見られました。
本当に実務レベルで扱えるようになろうと考えると継続学習は必須です。しかし、2日間の講習でも十分に業務効率化の糸口を掴むことができそうな雰囲気を感じました。完成した業務フローを嬉しそうに披露されている受講生の姿に「市民開発者」の片鱗が見えた気がしました。
ただ、やはり序盤は各自で開発することが難しいため、「継続的にフローの開発支援や保守対応などをお願いしたいと考えています」と、運用に向けた前向きなお言葉を賜りました。
企業課題の一つとしてDX(デジタルトランスフォーメーション)がクローズアップされています。今回のRPAへの取り組みで成果を上げられますよう、祈念しております。